人生の時間って、たくさんあるようでもしかしたら明日でブツ切れかもしれない。だから、ダメならダメ。うまくいったら儲けモン。ハナから期待してないからダメでもダメージなんて全然ないよ、と。そんな身構えで、トライしたいことは身の丈のままに即ぜんぶやっちまうことかと。すべてダメもとで。
— TAJIRI (@TajiriBuzzsaw) 2025年5月26日
人生の時間は、誰にも等しく与えられている。
だが、その刹那(せつな)がいつ終わるかは、誰にもわからない。
明日、ふいにゴングが鳴るかもしれない──
そんな覚悟が、心の底に一滴の解放感をもたらす。
期待しないから、失敗が怖くない。
うまくいけば、もうけもの。
ダメならダメ。それでも前へ進むだけだ。
この感覚を教えてくれたのは、九州プロレスに身を投じるプロレスラー、TAJIRI(田尻義博)さんだ。
リングに上がる彼の背中には、汗と覚悟が刻まれている。
端正なマスクの下で、確かな眼差しが語りかける──
「いつ終わるかわからないから、今すぐ動け」
砕(くだ)け散る覚悟──TAJIRIが選んだ“今”
高鳴る鼓動を胸に
汗が額から滴り落ちる音。
観客の喚声が耳を振るわせ
鉄柵の冷たさが手のひらに突き刺さる。
TAJIRIさんはそうした五感すべてを武器に
人生最後の挑戦を始めている。
2023年1月、彼が九州プロレスへ入団を決めた日。
会見場には和やかな笑顔と
覚悟の凛とした張り詰めた空気が混在していた。
筑前理事長の声が響き、報道陣のフラッシュが一瞬、光を放つ。
彼はゆっくりとマイクを握りしめた――
「若手育成を加速させたい。
ここなら、自分の経験が生きる」
その言葉には、50代の身体に刻まれた無数の傷跡と
それを恐れず飛び込む勇気がにじんでいた。
私たちとTAJIRI──時間の有限性を乗り越える鍵
日常に戻れば、午前8時のオフィスは静まり返り
キーボードを打つ音だけが一定のリズムを刻む。
会議室の空気は冷たく、蒸気のないコーヒーが机で冷めてゆく。
そこで私たちは「まだ時間はある」と思い込む。
明日のプレゼン、来月の企画書、いつでもできる…と。
だが、その“いつか”は、確実に近づいている。
TAJIRIさんのリングは、いつも終わりの可能性を孕んでいる。
一瞬の判断ミスが、闘いの終止符になるかもしれない。
それを踏まえたうえで、彼は全力で前へと飛び込む。
その潔さこそが、時間を燃料に変える方法だ。
五感で読む──“ダメもと”の実践ステップ
1. 朝の“宣言”で心臓を震わせる
目覚ましが鳴る。
枕元のスマホを叩き、寝ぼけ眼でつぶやく。
「今日は失敗しても、大丈夫」
たった一言が、眠った扉を開く。
脳が「安全圏」を手放し、
一歩を踏み出す許可を自らに与える。
2. 小さな衝動を今すぐ形にする
デスクの上に広げたメモ帳。
ペン先が走る音と紙の香りが、創造を後押しする。
「面白そう」と感じたアイデアを、即書き出す。
送りたいメールなら、その場で送信ボタンを押す。
TAJIRIさんも、ECWでの初陣では
異国のリングに飛び込み
“毒霧”パフォーマンスを試した。
その衝動が、彼を伝説へと押し上げたのだ。
3. 振り返りは“拍手”だけ
週末。手帳を開くと、欄には赤ペンで五つの達成が並ぶ。
失敗は一切、書き込まない。
行動した自分を讃える拍手。それだけで次の力がわいてくる。
結びに──今この瞬間を燃やし尽くせ
深い呼吸とともに、胸の奥から温かいものが湧き上がる。
「もう一度挑戦してみよう」と。
時間はいつ切れるかわからない。
だが、その不安こそが、私たちを躍動させるエネルギーになる。
TAJIRIさんの挑戦は、リングの上だけのものではない。
私たちのオフィスにも、会議室にも、日常のすべてに生きている。
あなたの明日がブツ切れかもしれないなら、
今日、全力で動くしかない。
-
目覚めたら、失敗OKを宣言し
-
アイデアが走ったら即行動し
-
週末には自分を拍手で迎え入れる
このサイクルが、時間を味方に変える。
さあ、心臓が鼓動を高めるほうへ一歩を踏み出そう。
その先にあるのは、きっと新たな可能性だ。
時間を燃料に、あなた自身の伝説を刻んでください。
失敗を恐れず、ダメもとで生きる喜びを。
参考・引用