おぢさんのつぶやき -山崎篤史ー

とうとう50代突入してしまいました。白髪が増えてきたおぢさんですが、たまに書き込もうかなぁと思います。

【幸福への道は一つしかない。悩むのをやめることである。】自分の力で変えられないことを手放す勇気:エピクテトスに学ぶ

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エピクテトスに学ぶ幸福への道
自分の力で変えられないことを手放す勇気

 

 

 

人生で思い通りにならないことに悩まされた経験はありませんか?
昇進を逃した時の落胆、恋人との別れの痛み、予期せぬ病気の診断を受けた時の不安。
私たちは日々、自分の力ではどうにもならない状況に直面しています。

 

古代ギリシャの哲学者エピクテトスは、こう言いました。

 

「幸福への道は一つしかない。
それは自分の力ではどうにもならないことについて悩むのをやめることである」

 

この言葉は、2000年以上の時を経た今でも、私たちの心に深く響きます。
人生の本質的な真理を突いているからです。

 

では、このエピクテトスの教えを現代に活かし、より幸せな人生を送るにはどうすればよいのでしょうか?
本記事では、エピクテトス智慧を日常生活に取り入れる方法を探っていきます。

 

 

1. エピクテトスストア哲学:幸福への指針

エピクテトスは、紀元50年頃にヒエラポリスで生まれました。
奴隷として生まれながらも、後に解放され、ローマ帝国最大の哲学者の一人となりました。

 

エピクテトスの教えは、ストア哲学の中核をなしています。
ストア哲学の根本にあるのは、
「自分の支配下にあるものと、そうでないものを区別する」
という考え方です。

 

エピクテトスは、私たちが本当にコントロールできるのは、自分の思考、判断、そして行動のみだと説きました。
この考え方は、現代社会においても非常に重要です。

 

現代社会では、私たちは常に様々なストレスにさらされています。
2021年の厚生労働省の調査によると、日本の労働者の約6割がストレスを感じていると報告されています。

 

その主な原因は、仕事の質・量、人間関係、将来への不安など、多岐にわたります。
しかし、これらのストレス要因の多くは、実は私たちの直接的なコントロール下にはありません。

 

 

2. 「手放す」ことの力:現代心理学との共通点

エピクテトスの教えは、現代心理学の最先端の治療法とも通じるところがあります。
その一つが、アクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT)です。

 

ACTは、苦しみや不快な感情をそのまま受け入れ(アクセプタンス)、自分にとって大切な価値に基づいた行動(コミットメント)をとることを重視します。

 

これは、エピクテトス
「自分の力ではどうにもならないことについて悩むのをやめる」
という教えと驚くほど似ています。

 

ACTの実践により、多くの人々がストレスや不安を軽減し、より充実した生活を送れるようになっています。
これは、エピクテトスの教えが現代社会においても極めて有効であることを示しています。

 

 

3. 「自分の力ではどうにもならないこと」を見極める

エピクテトスの教えを実践する上で最も重要なのは、
「自分の力ではどうにもならないこと」
「自分でコントロールできること」
正確に区別することです。

 

自分でコントロールできるのは、自分の思考と態度、行動と反応、価値観と優先順位です。
一方、他人の考えや行動、過去の出来事、自然現象や社会情勢は、自分の力ではどうにもなりません。

 

多くの人が、実際には自分の力の及ばないことにエネルギーを費やし、ストレスを抱えています。
例えば、天気を心配したり、電車の遅延にイライラしたり、他人の評価を気にしすぎたりすることです。

 

これらを区別することで、自分のエネルギーをどこに向けるべきかが明確になります。
自分でコントロールできることに集中することで、より効果的に人生をコントロールできるようになるのです。

 

 

4. 「手放す」ことの恩恵:科学的根拠

「手放す」ことの効果は、単なる哲学的な概念ではありません。
現代の心理学研究でも、その効果が実証されています。

 

東京大学の研究グループが2020年に発表した研究によると、マインドフルネス瞑想を通じて「今この瞬間に集中し、判断を手放す」練習を行った参加者は、ストレスホルモンの一つであるコルチゾールのレベルが有意に低下しました。

 

また、国立精神・神経医療研究センターの調査では、ACTを基にしたストレス管理プログラムを実施した企業従業員のうち、約70%が仕事のパフォーマンス向上を報告しています。

 

これらの研究結果は、エピクテトスの教えが現代社会においても極めて有効であることを示唆しています。

 

 

5. よくある疑問と回答

「手放す」ことは、諦めることとは全く異なります。
「手放す」ことは、自分の力の及ばないことに執着するのをやめ、代わりに自分でコントロールできることに集中することです。

 

諦めるのではなく、むしろより建設的な方向にエネルギーを向けることを意味します。

 

全てを「手放す」必要はありません。
重要なのは、自分でコントロールできることとできないことを区別し、後者について悩むのをやめることです。

 

自分の行動や態度など、コントロールできることには積極的に取り組むべきです。

 

「手放す」練習は、筋トレや楽器の練習と同じで、継続的な実践が必要です。
すぐに完璧にできなくても、少しずつ進歩していくことが大切です。

 

焦らず、自分のペースで続けていくことが重要です。

 

 

結論:エピクテトスの教えを現代に活かす

エピクテトス
「幸福への道は一つしかない。
それは自分の力ではどうにもならないことについて悩むのをやめることである」
という言葉は、2000年以上の時を経た今でも、私たちの人生に大きな示唆を与えてくれます。

 

現代の心理学研究も、この古代の智慧の有効性を裏付けています。
「手放す」ことを実践することで、ストレスが軽減され、幸福度が向上し、さらには仕事のパフォーマンスまでも改善する可能性があるのです。

 

しかし、重要なのは、これが一朝一夕には達成できないということです。
「手放す」ことは、生涯にわたる実践であり、日々の小さな選択の積み重ねなのです。

 

今日から、あなたも自分の人生で「手放す」ことを実践してみませんか?
きっと、新たな幸福への扉が開かれるはずです。